良い1on1を待っている
良い1on1を受けると、心の中に何となく引っかかっていたことが、会話を通して徐々に輪郭を持つようになり、それを言葉にすることで内省が進み、次に何をすれば良いか具体的なアクションが見えるようになります。
チームのメンバーにも同じような体験してほしいという思いから1on1を定期的に行っているのですが、なかなか成果を出せていないように感じています。
そこで、これまでに受けてきた良い1on1を振り返って、自分がやっている1on1に反映できそうなところがないか、何が違うのかというところを見つめ直してみようかと思います。
ここでは、1on1の中で聞き手やサポートをする人のことをメンター、話し手や主役になる人のことをメンティとして記載しています。
良い1on1では、何を話しても大丈夫だという安心・信頼感があります。
安心・信頼感があると、話をする時に余計な言葉の変換が挟まらなくなり、より生の考えを話せるようになります。
人に悩みを話すことにも勇気が必要です。
たとえ1on1という場を設けてメンターとしての心構えを持ってたとしても、安心・信頼感が足りなければメンティは正直に何でも話すことはありません。
メンターとメンティが人事評価の評価者と被評価者という関係になることが多いかもしれませんが、人事評価をするための場ではないということを伝えることは重要だと思います。
良い1on1では、メンターからの問いかけを通して内省が促進します。
オープンな質問や発言の曖昧さを排除してくれるような問いかけをされると、それを言葉で説明するために頭の中を整理します。
頭の中ではふわっとした曖昧なままで済ませていたことも人に説明するために、自分の中で詳細に理解しようとします。
その理解する行動の中で、どうして課題だと感じていたのか、どうしてもやもやしていたのかという本質的な問題に気づけます。
また、愚痴やネガティブな表現をメンターが要望に言い換えて聞き返すことで、メンティが本当に伝えたかったことが言語化され、前向きな提案にもつながります。
良い1on1では、次にとるべきアクションをメンティが見つけます。
ほとんどメンティだけが話して壁打ちをしてもらっているだけなので、メンターから直接答えを教えてもらうことはないのですが、不思議と何かしらの答えを導き出します。
その答えが有効でない場合もありますが、一度問題を認識しているため、次のアクションも一人で考えるようになります。
こうやって改めて書き出してみると耳が痛いですが、どういう状態になったら良い1on1ができていると言えるのか自分なりの評価軸を持つことができました。